【ライトノベル感想】僕は友達が少ない 11
あらすじ
リア充の時間の流れは速い。三年生に進級し、友達や恋人と過ごす充実した日々を駆け抜けて、卒業式の日に小鷹は思う。
結局俺は物語の主人公のような劇的な青春は送れなかった。恋や友情や家族や夢といったありきたりで切実な問題は、勝手に成長したそれぞれが各自でなんとなく解決したり、解決しないまま時と共に乗り越えた。だからって、別れが寂しくない理由にはならない。劇的でないことが大切でない理由にはならない。この涙を止める理由にはならないのだ――。
残念系青春ラブコメ、エピローグ。この「今」はきっと、いつまでも俺の心に残るだろう。
心に残る今。
僕は友達が少ない、最終巻にして1冊まるまるエピローグのこの巻。エピローグだからか時の進みがはやく、この1冊で1年間という濃さ。
明るい話もあれば真剣に悩むような話もありました。
しかし一番気になっていたのは幸村の告白に対して、小鷹がどう答えたのか。普通にOKしていました・・・押しに弱すぎる・・・。
隣人部を守るために恋愛沙汰は我慢しようとしていたはずですが、幸村が隣人部をやめたため、それはなかったことに。
正直、小鷹の本当に好きな人がわからない・・・。夜空に対してはきっぱりと断っていますし・・・とはいえ夜空ともなんでもない関係ではなく、この巻ではっきりと戦友だと答えています。
まあ、はっきりと1人の人間に対してだけ好意を向けるというのもなかなかに難しいことなのかもしれませんが。
クリスマスの日に隣人部と一緒に過ごすか、幸村と過ごすかという選択肢を突き付けられる小鷹は幸村をふり、隣人部へと向かいます。
結局この巻で別れてしまったので小鷹の相手は不明なままですが、タイトルに恥じないいい最後だったと思います。
友達が少ない、いないわけではなく、少ない。そして恋人とか恋愛ではなく友達。そこ一点にしっかりテーマをおいて最後まで貫き通していました。
友達、そして残念系という部分においては全くぶれなかったと思います。
どんな内容でもやはりこう・・・最後ときくと悲しいものがありますね、なんでもないシーンでも少しじーんとくるようなところもありました。
最後まで楽しませていただきました。