【ライトノベル感想】新約 とある魔術の禁書目録 10
あらすじ
魔神オティヌスを救うため、全世界を敵にまわした上条当麻。今まで頼もしい味方だった、指折りの権力者、超能力者、魔術師、それらすべてが“強敵”として上条に襲いかかってくる。この闘いは、上条の人生の中でも生存確率がもっとも低く、もっとも絶望的だと思われた。
…つまり、上条が帰った世界は、まるで『あの地獄』と同じ光景だったのだ。だが彼は屈しない。今度は一人ではなかったから。オティヌスを全世界から救う方法。それは『魔神オティヌスの無力化』だった。
魔神から人に戻るためには、デンマークの古城にある『ミミルの泉』から魔神の片目を取り出す必要がある。さあ、目的は決まった。上条は戦う。たった一人の少女の命と笑顔を守るために
怒涛のボスラッシュ。
というか地獄の連続。世界の敵であったオティヌスに味方するということは今まで味方だったものの全てを相手することに。
しかも最初の相手は一方通行。あとがきでも書いてありましたが、その展開には思わずやられてしまいました。普通最後まで温存するかな、とか考えますよね。
そして次がアニェーゼたち。まさかの普通の魔術の20億倍もの攻撃で幻想殺しでも消せない攻撃をするという作戦。
さらには神裂火織などの聖人、キャーリサやアックア、それにマリアンやトールなど今まで敵だったものや中立だったもの、味方だったものが次々と上条たちに襲いかかります。
当たり前ではありますが、上条には幻想殺ししかなく、オティヌスは普通の人間に戻っている状態。
2人ともボロボロで駆け抜けていきます。というか・・・この中を生き残る2人ってやはりもうすでに普通ではないですよね・・・。
中には実力で勝たず説得を試みたり、本気でぶつかったり、負けても逃げ切ればよかったり、様々な条件の元で様々な戦いを繰り広げていきます。
中でも熱かったのはVSインデックス&バードウェイ。特にインデックスは今までずっと味方でしたから、ここで敵対するのは熱かった。
ただ、戦いの終わりはいつものようでどこか和やかな感じでしたが。
そして美琴もたちはだかり、そしてなんとここで美琴が初めて上条に勝つというのもなかなかに熱い展開でした。
やはりここらへんの人達はなお、上条の味方なのですね。
何気にその後、聖人2人にぼっこぼこにされて和やかな雰囲気台無し状態でしたね。様々な怪我をしていましたが、この2人に負わされたものが一番大きかったんじゃ・・・。急に現れたオッレルスもかっこよかったです。
そして最後の敵はオティヌス自身。救われてはいけないと思ったオティヌスが自殺をはかり、それを上条が止めに行く、そんな戦いでした。
この最後の結末は個人的には好きですね、ハッピーエンドがやっぱりしっくりくると思うので。
そして久々に出たその幻想をぶち殺す。これ、新約初でしょうか?このシーンは本当によかった。
前巻で色々と追い込まれていた上条がそれをしっかり克服した時でしたね。
これ最終回じゃないの?と思ってしまうような展開の数々。しかし話自体はなんだか大きく広がって・・・最後の最後に知らない連中まで。
オティヌスとの戦いが終わってもまだまだ禁書は終わりそうにないですね、いつかこれらの伏線を回収していくのを楽しみに、次巻も読みたいと思います。