【小説感想】東京喰種-トーキョーグール-[日々]
東京喰種-トーキョーグール-[日々] (JUMP j BOOKS)
- 作者: 石田スイ,十和田シン
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2013/07/19
- メディア: 新書
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あらすじ
“喰種”が集まる喫茶「あんていく」には、今日も様々な葛藤と事件が集う。店長・芳村が察した、“不審人物”の影。それは、狩る存在と、狩られる存在、決して交わらない2つの種族の間に、どんな闇を落とすのか。「聖書」「弁当」「写真」「上京」「枝折」本編では描かれない日常を切り取った、珠玉の5編+αを収録!
とても読みやすい。漫画のノベライズって一番大事なことは漫画の登場人物たちを違和感なく動かして、読みやすくするという点だと思いますが、それがとても素晴らしい作品でした。
確かにこれを知らなければ漫画で理解できないところがある、というわけではないのかもしれません。
しかし本編に厚みを持たせるには十分な内容。その話も読み終わった後に「よかった・・・」と思えるようなものばかりでした。
トーカと依子のすれ違いのお話「弁当」ではとてもベタな内容ながら感動しました。やっぱなんやかんやハッピーエンドで終わって欲しいところ。
一番驚いたのは「写真」。月山の高校生時のお話なのですがここで初登場だったんですか掘ちえ。reで出て来て「あ、新キャラ」と普通になんの違和感もなく受け入れたキャラだったのですがここで初登場とは・・・。
これから読む人はぜひ、re前にこの小説版を読んでほしいですね。
さらに今出ている最新刊の3巻で出て来た松前とやらもここでしっかりと出てきています。知らなくてもいいけれど、知っていたら嬉しいということがちらほらあってとても面白かったです。
「枝折」も「上京」もとてもいい話でした・・・。
と書いているとそれぞれの短編が独立しているみたいですが、実は全て繋がっていたりするんですよね。それが小説として面白い。
キャラを楽しむためにはもちろん、少し驚きの事実もあるのでこれ1冊の小説としても楽しめます。
ただ当たり前ではありますが、本編の方を見たうえで読んだ方がいいかと。
本編初期のホラーチックといいますか、今ほどバトルバトルしていなかった展開の頃なので少し不気味なところもちらほら。
そちらが好きな方も楽しめると思います。
これはぜひともすぐに「空白」も読みたいですね。