【ライトノベル感想】サクラ×サク 01 我が愛しき運命の鏖殺公女
サクラ×サク 01 我が愛しき運命の鏖殺公女 (ダッシュエックス文庫)
- 作者: 十文字青,吟
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2015/01/23
- メディア: 文庫
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あらすじ
ついに。とうとう。一人も友だちができないまま、学校を卒業して軍人になってしまった──。
見た目は平凡でド普通、強いて言えば根暗そうな准士官ハイジの赴任先は「帝国」の侵攻を食い止める「公国の盾」、国境近くの最前線に位置するイエルヴァラ城市だった!
超絶美貌の公女に仕えることになったハイジに明日はあるのか──!?
血が滾って色々躍る本格ファンタジー戦記、ここに開幕!
2巻がもう出ているのに今更一巻を読み終える、よくあることよくあること。本を読み始めるのに今更なんてない、と僕が言っても言い訳にしか聞こえないでしょうが。
十文字青先生の作品はグリムガルに大英雄、あとはミレニヲン(まだ読んでいる途中)と最近のものは読ませていただいています。
今回もらしい主人公というか今置かれてしまった境遇に悩んで、頑張って、それでも無理で、でも頑張ってという好感のもてる主人公でした。
何よりも素晴らしいのが仕えることになった姫を守るために頑張るという単純ながら分かりやすい理由で戦うというところ。
とはいえ、この姫、魔性という特殊能力みたいなものを持っていまして、全ての攻撃を反射する無敵姫。
戦争をしているのですが、ほぼ姫だけでいいという桁違いの強さを持っているのですが・・・どうやら痛みだけは防げないようで、その痛みに耐えきれなくなった時、魔性の効果が消えてしまうという制限があるという。
それを聞いて戦う主人公という展開が王道ながらとても熱い。
特に最後の相手の魔性をなんとか見破りつつ、少しずつ追い詰めていく戦いは一撃もらったら死ぬという緊張感もあり面白い。
こういうのは能力ものの醍醐味ですし、ルビの振られている能力名もかっこいい。
バトル部分はほとんど後半だけで前半は姫やまわりの登場人物との出来事が多かったので少し中だるみしそうでしたが、そのおかげで主人公が姫のために頑張るという理由付けになっていてよかったです。
ただ、少し自分には合わなかったかもしれません。
戦争という割にはやはり姫や一部の魔性持ちがいればなんとかなってしまうので、基本姫無双。基本主人公や姫に視点がいくのでその間他のキャラが何をしているのかが分からなかったりします。
とはいえ、やはり魔性VS魔性の戦いは面白い。最後の最後に主人公にも魔性があると分かってかなり続きが気になる終わり方でしたが、続きを買うかは分かりません。