【ライトノベル感想】人類は衰退しました 6
あらすじ
わたしたち人類がゆるやかな衰退を迎えて、はや数世紀。すでに地球は“妖精さん”のものだったりします。そんな妖精さんと人間との間を取り持つのが、国際公務員の“調停官”であるわたしのお仕事。季節は冬。祖父の趣味サークル「大砲倶楽部」の一員として南に向かったわたしは、「鳥人類コンテスト」の安全対策係として、岬に集まった各チームの機体をチェックすることに。思うに…みなさん、死にそうです。クスノキの里を同類誌のイベント会場にしてしまった友人Yと、白い部屋に密室監禁。さて、どちらが危ない!?―記録、それは儚い。
前半は飛行機コンテストの話、後半は同類誌のお話。
前巻はわたしちゃんの過去話で少し変わった話があったのですが、今巻はいつも通りでありながら「そうくるか」という新鮮な驚きもあるこの作品らしいものでした。
前半の飛行機の話は飛行機コンテストに出る話なのですが・・・わたしちゃんが安全を確保しなければならない役職に。そして出場する飛行機1つ1つが全て墜落してしまいそうな完成度。
最初から妖精さんを頼り、不安要素を妖精さんの道具で消していく姿は完全にドラえもんのそれ。妖精さんの道具便利すぎでしょう・・・。
他の出場者たちが全く心配していない中、わたしちゃんだけが不安になって色々頑張るのはもうコントの勢い。ところどころ笑ってしまうような点もあってとても面白かったです。
6巻まで読んでいてわかったのですが、わたしちゃんが無茶な役割を任されて追い詰められた状態ってヤケクソになったり、腹黒さを垣間見せたりと面白くなる事が多いような気がします。
毎回のように振り回されてはいますが・・・。
後半は同類誌。漫画のお話です。
友人のY氏が漫画を使って繁盛する話かと思いきや最後の最後に漫画の中に入るというとんでも展開に。
それ自体は他の作品でもあるかもしれませんが、漫画の中で待っていたのはファンタジー世界ではなく、真っ白な部屋、というかコマ。
自分達でそのコマごとに衝撃的な展開を起こしながら、読者の人気を集めつつ、オチをつけて完結しなければならないというハードモード・・・。
なんかこれ今までの中で一番しんどい展開じゃないだろうか・・・。
最終的に打ち切りになってしまい、ペナルティを受けるのですがわたしちゃんには意味の無いものでしたね。
この巻もとても面白かったです。